【ちゃんと座って食べなさい!」を言う前に】

輝きベビーアカデミー代表の伊藤美佳です。
「食事中なのに、すぐ立ち歩く」
「おもちゃが気になって、全然食べない」
「何度座らせても、また立つ」
こんなことが続くと、
「ちゃんと座って食べて!」
「ご飯中は遊ばないの!」
と、つい言いたくなりますよね。
そして、
「うちの子、落ち着きがないのかな」
「もっとちゃんとしつけた方がいいのかな」
と心配になるお母さんもいらっしゃいます。
でも私は、こんな時こそ、
「どうしたら座らせられる?」ではなくて
「なぜ、この子は座っていられないんだろう?」
と行ったところを考えてほしいと思っています。
実は、食事中に立ち歩く理由は一つではありません。
たとえば、
椅子やテーブルの高さが身体に合っていない。
足がぶらぶらしていて、身体が安定しにくい。
まだ長い時間同じ姿勢を保つことが難しい。
周りの音や物が気になって、注意がそれやすい。
食事よりも「動きたい!」という欲求が強い。
そもそもお腹があまり空いていない。
こんなことが関係している場合もあります。
つまり、
「立ち歩く=しつけができていない」
とは限らないんですね。
たとえば私たち大人でも、
足が床につかない高い椅子に座って、
姿勢を保ちながら食事をするのは疲れます。
子どもならなおさらです。
そんな状態で何度も、
「座って!」
と言われても、
本人は「座りたくない」のではなく、
まだその環境では「座り続けにくい」
のかもしれません。
だから、まずここのポイントを見てみてください。
お子さんの足は、しっかり支えられていますか?
椅子の奥行きは身体に合っていますか?
食卓の周りに、気になるおもちゃやテレビはありませんか?
食事の前に、身体を十分動かしていますか?
そしてもう一つ。
「何分座っていられたら合格」と
大人の基準だけで見ていないでしょうか。
小さな子どもは、まだ育っている途中です。
最初から30分きちんと座ることを求めるのではなく、
今日は5分座れた。
昨日より自分で食べられた。
途中で立ったけれど、また戻ってこられた。
そんな小さな「できた」に目を向けていく。
私は、こちらの方が大切だと思っています。
子どもの困った行動を見たとき、
すぐに
「どうやって直そう?」
と考えるのではなく、
「この行動には、どんな理由があるんだろう?」
と、一度立ち止まってみる。
すると、
「言うことを聞かない子」
に見えていたわが子が、
「今、ここを育てている途中なんだ」
と見えてくることがあります。
子育ては、
子どもを大人の思い通りに動かすことではありません。
その子の今を知って、
今必要な環境や関わりを用意してあげること。
今日の夕食では、
「また立った!」
ではなく、
「どうして立ちたくなったのかな?」
と、一度だけ観察してみてくださいね。
いつもとは違うものが見えてくるかもしれません。
輝きベビーアカデミー
伊藤美佳
