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【「よく噛んで!」と言う前に、やってほしいこと】




輝きベビーアカデミー代表の伊藤美佳です。


昨日のメールでは、


子どもの「食べる力」は、
食事の時間だけで育っているわけではない


というお話をしました。


手でつかむ。
口まで運ぶ。
かじる。
噛む。
舌で食べ物を動かす。
そして飲み込む。


私たち大人は何気なくやっていますが、


子どもにとって「食べる」という行為は、
実はいろいろな身体の働きが組み合わさってできているんですね。


昨日、輝きベビー保育園の管理栄養士さんと話していて、

改めて、

「食べる力を育てるために、食事以外でできることもたくさんあるよね」

という話になりました。


今日はその中でも、

口・舌・頬・顎を使う経験

についてお話しします。


「いつまでも口の中に入っている」

「丸飲みしているように見える」

「硬いものを嫌がる」

「食べるのにすごく時間がかかる」


こんな時、

つい、

「ちゃんと噛んで!」

「モグモグして!」

と言いたくなりませんか?


もちろん声をかけることが悪いわけではありません。


でも、

「噛んで」と言われたからといって、
すぐに上手に噛めるようになるとは限らないんです。

食べるためには、


口を閉じる。
舌を動かす。
頬を使う。
顎を動かす。


など、いろいろな動きが必要だからです。


だったら、

食事の時だけ一生懸命練習するのではなく、


遊びの中で、口の周りをたくさん使ってみたらいい。


私はここが、とても大切だと思っています。


例えば、

シャボン玉。

「ふ〜〜〜っ」と息を吐きますよね。

最初は強すぎてシャボン玉ができなかったり、

逆に息が弱すぎたり。

でも何度もやっているうちに、

「このくらいの息だと大きくなる!」

なんて、自分で加減するようになります。

これも立派な遊びです。


ほかにも、

年齢や安全面に配慮しながら、

・笛などを吹いてみる
・「ふーっ」とティッシュや紙を動かしてみる
・ストローで飲む経験をする
・「あ・い・う・え・お」と大きく口を動かしてみる
・ほっぺを膨らませたり、すぼめたりする
・舌を出して「べーっ」と親子で真似っこする


こんな遊びもできます。


ポイントは、
「訓練しなきゃ!」にしないこと。


「ママとどっちが大きな口できるかな?」


「変な顔選手権〜!」


くらいでいいんです(笑)


子どもは、

楽しいことなら何度でも繰り返します。

そして、この「繰り返す」が発達にはとても大切なんですね。


ここで一つ、お伝えしておきたいことがあります。

赤ちゃんの頃の授乳方法や、

「これをしてこなかったから今こうなった」

と、過去の一つの出来事だけに原因を求める必要はありません。


子どもの発達は、そんなに単純ではありません。


大切なのは、

「今、この子にどんな経験を増やしてあげられるかな?」

と考えること。


過去を振り返って心配するより、

今日からできることを一つ増やしていけばいいんです。

そしてこれは、「食」だけの話ではありません。


私は40年以上子どもたちを見てきて、

子どもが何かできない時に、

その行動だけを見て、

「できるようにさせよう」

とするのではなく、


「その前に、どんな力が必要なんだろう?」

と見ることがとても大切だと感じています。


お箸が持てないなら、お箸だけを練習する。

噛めないなら、「噛んで」と言い続ける。

落ち着けないなら、「じっとして」と言う。


ではなく、


その行動につながる発達を見ていく。


すると、

「この子はできない」のではなく、

「今、ここを育てている途中なんだ」

と見えることがあるんです。


この見方ができるようになると、


子どもへの声かけも、


親の気持ちも、

ずいぶん変わってきます。


明日は、

「お箸がうまく持てない・手先が不器用。その前に育てたい力」

についてお話ししますね。


実はここにも、

手づかみ食べや日常の遊びが大きく関係しています。


子どもの発達って、

本当に全部つながっているんですよ。


それでは、また明日。

伊藤美佳

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