【子どもが考える前に、ママが答えを出していませんか?】

こんばんは。
輝きベビーアカデミー代表の伊藤美佳です。
昨日は、ワークショップの中で
コーチングの関わり方についてお伝えしました。
今回、特に大切にお伝えしたかったのは、
子どもに
「何を言うか」よりも、
子どもが
「自分で考える時間を奪っていないか」
ということです。
これは、これからのAI時代において
とても大切なテーマだと感じています。
AIが答えを出してくれる時代になるほど、
子どもたちに必要なのは、
言われたことを正確にやる力だけではありません。
自分で考える力。
自分で選ぶ力。
やってみて、失敗して、そこから学ぶ力。
これが、これからの時代を生きる子どもたちに
本当に必要な力になっていきます。
でも実は、ここが
ママにとって一番難しいところでもあります。
先日、4歳の男の子を育てている
Yさんから、こんなご相談がありました。
Yさんは、息子さんが何かをする前に、
つい先にアドバイスをしてしまう。
「それはやめた方がいいよ」
「こうした方がいいよ」
「そうすると困るよ」
「ほら、だから言ったでしょ」
もちろん、これは責められることではありません。
ママは、子どもに失敗してほしくないんです。
お友達とトラブルになってほしくない。
先生に怒られてほしくない。
危ない思いをしてほしくない。
周りから「親がちゃんと見ていない」と思われたくない。
だから、先に教えてあげたくなる。
これは、ママの愛情です。
でも、その愛情が強すぎると、
子どもが自分で考える前に
大人が答えを渡してしまうことがあります。
たとえば、子どもが
「お気に入りのおもちゃを保育園に持っていきたい」
と言ったとします。
この時、つい私たちは、
「ダメだよ」
「お友達に取られちゃうよ」
「壊れたらどうするの?」
「先生に怒られるよ」
「持って行かない約束でしょ」
と、先に正解を言ってしまいます。
もちろん、ルールを伝えることは大切です。
でも、その前に一度、
子どもの頭の中をのぞいてあげてほしいのです。
「そっか、持って行きたいんだね」
「どうして見せたいの?」
「お友達が見たら、どんな反応をすると思う?」
「そう言われたら、どんな気持ちになりそう?」
こう聞いていくと、
子どもの中にある本当の気持ちが出てきます。
「かっこいいって言われたい」
「すごいって言われたい」
「お友達に見せたい」
「嬉しい気持ちになりたい」
つまり、子どもは
ただワガママを言っているのではなく、
その行動の奥に
ちゃんと目的や願いを持っているのです。
ここを言葉にできるようになることが、
考える力の土台になります。
そして、子ども自身が
「じゃあ、どうしようかな」
「持っていったらどうなるかな」
「やっぱり今日はやめようかな」
「先生に聞いてみようかな」
と考え始めます。
大人が答えを出す前に、
子ども自身が考える。
これが、コーチングの関わり方です。
もちろん、命に関わること、
大きな怪我につながること、
人を傷つけることは止めなければいけません。
道路に飛び出す。
高いところから危険な飛び方をする。
人を叩く。
危険な物を使う。
こういう時は、迷わず止めてください。
でも、それ以外の小さな失敗は、
子どもにとって大切な学びになります。
持って行って先生に注意された。
お友達と取り合いになった。
思った通りにいかなかった。
自分で困った。
こうした経験の中で、子どもは
「次はどうしたらいいかな」
「これはやめた方がいいんだな」
「こう言えばよかったんだな」
と、自分で考えるようになります。
ママが全部先回りして守ってあげると、
一見トラブルは減るかもしれません。
でも、子どもの中には
「自分で考えて決める経験」が残りにくくなります。
昨日のコーチング講座でもお伝えしましたが、
子どもの考える力は、
特別な教材だけで育つものではありません。
毎日の小さな場面で育ちます。
朝の支度。
兄弟げんか。
おもちゃの貸し借り。
お友達との関わり。
やりたいことと、やってはいけないことの間で揺れる時。
その時に大人がすぐに答えを出すのではなく、
「どうしたかったの?」
「本当は何が嫌だったの?」
「どうしたらよかったと思う?」
「次はどうしてみる?」
と聞いていく。
この積み重ねが、
子どもの考える力を育てていきます。
そして、もう一つ大切なことがあります。
子どもが最近、
「知ってるよ」
「わかってるよ」
「言わないで」
と言うことが増えてきた時。
それは、反抗しているだけではなく、
「自分で考えたい」
「自分でやってみたい」
「先に言わないでほしい」
というサインかもしれません。
子どもは成長するほど、
大人に全部決められることが苦しくなっていきます。
だからこそ、ママは少し勇気を持って、
口出ししたくなるところを一呼吸おくことが大切です。
「これは本当に今、言わないといけないことかな?」
「この子が自分で考える余白を残せているかな?」
「失敗させないためではなく、学ぶために見守れているかな?」
そう問いかけてみてください。
子どもを信じて見守ることは、
放任ではありません。
子どもが自分で考えられるように、
そばで支えることです。
そして、失敗した時に
「だから言ったでしょ」
ではなく、
「どうだった?」
「何に気づいた?」
「次はどうする?」
と一緒に振り返ることです。
これができるようになると、
子どもは叱られないために行動するのではなく、
自分で考えて行動するようになります。
AI時代に必要なのは、
ただ正解を覚える力ではありません。
自分で問いを立て、
自分で選び、
自分で試し、
自分で修正していく力です。
その力は、
4歳の今から、毎日の関わりの中で育てることができます。
今日、ぜひ一つだけ意識してみてください。
子どもが何かをしようとした時、
すぐにアドバイスする前に、
「どうしたいの?」
「どうなると思う?」
「自分ではどうしたらいいと思う?」
と聞いてみる。
たったこれだけで、
子どもの中の“考えるスイッチ”が入り始めます。
ママが答えを出す子育てから、
子どもが自分で答えを見つける子育てへ。
これからの時代を生きる子どもたちに、
私たち大人が本当に渡してあげたい力は、
そこにあるのではないでしょうか。
今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
輝きベビーアカデミー
伊藤美佳
